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いざ、世界を股に掛けた「十字架行進」へ！

——辻説法での経験が、「十字架行進」という活動に繋がっていったんですね。

　最初は、十字架を担ぎながら説法をしていたんですけど、今は「語らずして語る」で、ただ十字架を担いで歩くのみなんです。そんな僕の姿を見て何を感じるか。感じ方は人それぞれだけど、それでいいんです。自然が語らずして語っているのと同じ。そうしたら、「一緒に歩きたい」と1000人くらい集まったこともありました。歩いているといろんな境遇の人が相談事をしてきたり、「洗礼を授けてください」という人もいました。
　また、「アーサーさんの教会はどこにありますか？」と尋ねる人もいるんですけど、答えは同じ「俺の教会は自然界だよ」。聖書の中にある一節ですが、ジーザスが「お前たちはどんな家を私のために建てようとしているのか。この自然界を見てみよ。すべて私が造ったではないか」と言っているんですけど、すでに僕たちは、自然という“神の宮”の中にいて、神に愛されているんだけどそれに気づいていない状態なんですね。だから僕は「気づかせ屋」なんです（笑）。

——「十字架行進」で様々な国や場所を訪れていらっしゃいますが、その場所を選んだ理由はそれぞれあるのでしょうか？

　まず40代の時に歩いた日本の場合は、日本人の血も流れているわけですから、日本の地を足の裏から感じたい想いがありました。韓国は…過去に日本に傷付けられた過去を持っていたことと、日本が今後豊かになるためには隣人への愛情が必要だと思ったからです。
　還暦になったら「原点に戻ろう。親父の国を歩きたい！」という気持ちから、2回目となる母の国日本での十字架行進を終えたあと、アメリカを歩きました。ハワイのオアフ島を一周したあとカリフォルニアのサンタモニカからニューヨークまで…。結局アメリカの横断は2年(2014年-2015年)を掛けて行いました。
　つい最近歩いた台湾は、アメリカのあと出会った台湾の人に「台湾を歩いてくれないか」と言われて「あ、台湾が俺を呼んでいるんだ」と思ったからです。