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PaniCrewモリチ×藤井監督　映画SHAKE HANDS

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この映画の原案というのは？

モリチさん──
僕がダンスを始めて２０年くらいになるんですけど。
で、まあ、いろいろ経験するじゃないですか。
チームを組んだら、チームから仲間はずれされたり、喧嘩したりとか、そういうこともあったり。
でも、“PaniCrew”としてデビューして、海外で踊ったりして、「ダンスってほんまに言葉が要らんで表現するもんやな」って感じたところからいろいろ変わってきて。

そしてあるとき、ダウン症ダンサーの“ LOVE JUNX”っていう団体に会った時に、曲がかかって勝手に全員がバラバラで踊りだしてむちゃくちゃ楽しんでる姿を見て、やっぱり「ダンスはこれや！」って。
それまでずっと仕事としてダンスをしてる自分がいたから･･･
自分が楽しくないと、やっぱり人にも伝わらんということをまた再確認したというか。
そんな思いをちょこちょこブログに書いてたりしてたんですけど･･･
で、ちょうど去年イジメ問題がニュースで毎日のように報じられた時に、本当に悲しくて･･･
と同時に「ダンスやったらええねん!!!」って心から思いましたね。
とにかくやってみたら面白いから！お金要らんし！

そういう思いをもとに、藤井監督とライターさんと３人で？

モリチさん──
僕は何も知らんから、『プロデュサーって何すんの？』っていうところから聞いて（笑）
『これから、少女たちは』でも、ダンスの出来ない子とかもいたんですよ。
でも映像を観たらみんな出来てるように見えるんですよね。
たぶん藤井監督マジックなんでしょうね。すごい演出だなってホントにビックリして、藤井監督に頼もうよ、みたいな感じで。

子供たちが踊ってる、生き生きしているというか、そういうふうなところを観てもらいたいと？

藤井監督──
原案というのはモリチさんが今のダンスを通して子供たちに伝えたいっていうメッセージを僕らが本にしていったっていうことだと思います。
モリチさんはキッズダンスとか教える立場で、楽しんで踊ってる子もいれば、いない子もいたりとかっていう全てを見た上で、日本の全国の踊ってる子達に、こういうことを伝えたいっていうのが、大きな要素だと思うんです。

ここ最近、学校で必須科目なってるところもありますよね？
それについては、どういうお考えがあるんですか？

モリチさん──
周りのダンスの仲間とか、先輩とか、同級生とか、ま、みんなそれぞれ賛否両論あるんですけど･･･
ダンサー目線でいえば柔道や剣道みたいになりたくないなっていうのはありますね。
ダンスというのは、堅苦しい、かしこまったものではないんです。
音楽がそこで鳴ってたら踊れば良いだけなんですよ。
だから、授業が終わったら、体育で習ってたダンスじゃなくて、普通に好きなスタイルで楽しく踊ればいいんですよ。

本来、そうですよね、当然。
ただ、学校で教えるっていうことになると、またこれは違った問題じゃないですけど・・・。

モリチさん──
ま、いろいろ出てきてるんですけどね。
本来、点数とか付けられないですからねぇ。

今年から高校にも組み込まれますしね・・・
で、ダンスか、何か三つくらい学校によって選べるんですよ。
だから、みんながみんなダンスをやっているのでは無いんですけど。
今、先生が踊れないから生徒のほうがウマイっていう現象もね･･･

でしょうね。

モリチさん──
みんな、こう、浸透しないというか。

あ、浸透していないんですか。

モリチさん──
してないんですよ。

ただ、僕なんかの友達の子供が小学生、中学生っていうケースが結構いっぱいあって、それをきっかけにして習い始めたとかっていう例としては結構聞きますよ。
だから、興味を持つ一因にはもちろんなってますし、賛否の『賛』のほうがもちろんあると思うんですよね。
ただ仰ったように、学校の先生が踊れるか踊れないかって言ったら、踊れないでしょうし、そもそも、どういうものなのかっていう理解がね・・・

モリチさん──
先生が出来ないっていうのは当たり前のことで、『オマエ出来てないやんけ』って怒る先生が出て来たらイヤやなって思うんですよね。
ダンスの何を教えるのかっていうことじゃないですか。
楽しむことを教えて欲しいっていうか。
『オマエ、アップとダウン、違うやんけ』とか、そういうことを言い出したら・・・
その人が感じたことだから。
ま、細かいことを言えばいっぱい有ると思うんですけど。