GOD&SIZUKU ユニットでメジャーデビュー
——(笑)。タイトルありきでアルバムを制作していったのでしょうか。
GOD:アルバムというのは、コンセプトがあるものじゃないですか。俺の楽曲のタイトルって“PEACE〜”というのがすごく多いんですよ。
SIZUKU:今回のアルバムに限らず、もともとね。
GOD:そう。過去に平和をテーマにしたアルバムを作った人って、みんな殺されているんですよ。ジョン・レノンとかもそうだし。でも、俺は知名度が全然ないから、絶対に殺されない(笑)。だから、平和をテーマにしようと。
SIZUKU:フフフ。
GOD:ところが! 歌詞を見ると恐ろしいですよ〜。アドレノクロムとか、普通の人が使わない単語をあえて入れたんですよ。メーカーさんもビックリしてね。“これをメディアで流すのはNGになるんじゃないか”という話になって。放送局とメーカーの人が話をして、歌詞に出てくる単語を全部調べてくれたんですね。そうしたら、アドレノクロムは普通の薬品なので大丈夫だと。あとは、バイデンを「B」、トランプを「T」にしてほしいと言われたので、もともと実名だったところを変えて、というふうに精査していって、やっと折り合いがつきました。「よく、こんな歌詞が民放で流れたな」と言う人もいますけど、SIZUKUのやっているラジオ番組「SIZUKUのFANTASY MAGIC」ではオープニングで流れてますからね。
SIZUKU:(曲の)頭から流れてる(笑)。
GOD:俺が今回のコンセプトでどうしても言いたかったのは……もともとトランプが一生懸命やってきたことが、世の中にまともに出ていないんですよ。だから、不法選挙によってトランプが負けた。要するに“世界の悪いことをしている人たちの闇を光が〜”ということなんですね。という話をメーカーにしたら、「当然、SIZUKUさんが光で、GODさんが闇ですよね」と言われて(笑)。
SIZUKU:アハハハ!
GOD:MVもそういう世界観で作ったんですよ。SIZUKUと俺が、プレアデス星という愛の星から来たふたりで。悪魔が俺に乗り移って豹変してしまう。それが、SIZUKUのパワーによって悪魔が消えて、俺がプレアデスに戻るっていう。そういうMVを作ったとメーカーに言ったら、DVDにしようという提案がありまして。初回限定盤に(DVDを)付けることになりました。
——SIZUKUさんは『PEACE〜』を初めてお聴きになったとき、どんな印象を受けましたか?
SIZUKU:まず、アカペラで聞いたときにめちゃくちゃ難しい! と思ったんですよ。それと、“この直球な歌詞やめない?”って(笑)。私は平和主義なので、“こんなに言っちゃっていいの!?”って心配になったんですよね。どこのメディアにもかけてもらわれへんのちゃうん? って。でも、メーカーの方も大丈夫だと言ってくださったので納得したんですけど。でもね! 私は訴えたい。ヤバい表現が入っている部分を歌うのは、だいたい私なんですよ(笑)!
GOD:あっ、そうね(笑)。
SIZUKU:ホントにひどい(笑)。まぁでも、曲自体はGODっぽくてカッコいいし。バラードから始まって、アップテンポになって、最後またバラードに戻るという流れもけっこう好きな感じなので。
GOD:ただ、出だしがね、俺が世界で一番嫌いなファルセットなんですよ。
SIZUKU:アハハ! 最初、GODがこのキーでいくと言ったキーがものすごく低くて、私には歌いづらかったんです。だから、せめてあと半音上げてと言ったんですけど、そうすると今度はGODがしんどくなるんですよ。そこのバランスをとらないといけないから、どうしようかって悩んで。そもそもGODって、キーのこととかを意識しないで曲を作るから。
GOD:だって、キーとかわからないから(笑)。
SIZUKU:最初、途中でガンて転調していたんですね。だから、このキーで歌えるなら最初からこのキーにしてよと言ったんですけど。そうすると、出だしがファルセットになってGODがしんどいって。
GOD:ファルセットに慣れてないから、俺にはなんかもう気持ち悪〜い不協和音にしか聞こえないんですよ(笑)。というわけで、自分では気に入ってないんですけど。「こういうゴッドさんの歌い方、初めて聞いた!」みたいな感じで意外に好評なので(笑)、まぁよかったなと。