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――8人の歌声が入ったものを聞いたとき、植木さんはどう感じました？

（森田）感動したやろ？

（植木）感動しましたね、はい。

（森田）アツくなった？

（植木）なりました。

（森田）早くステージで見せたいと思ったよね。

（植木）思いましたね、はい。

（中野）あははは！

（植木）（笑）。まぁでも、PaniCrewらしいメッセージ性のある曲で、僕は今までで一番いいと思いますね。その曲に込められたメッセージにウソがあると、聞いた人に一発でバレると思うんです。そういう意味で、僕らが15年間活動してきたってことは変わることのない事実なので。デビュー2年目の僕らが「威風堂々～」を歌ってもまったく重みがないけど、今のPaniCrewが歌うことで伝えたいメッセージがまっすぐに伝わると思うんですよね。

――「～Joker’s Anthem」には、そんなPaniCrewの15年間が詰まっているわけですが。インディーズ時代の「天下盗ったる！」が収録されているのも、そういった思いからですか？

（植木）実は、僕と洋平は最後まで反対派だったんです。その当時からずっと応援してくれてるファンの方だけが持ってるっていうのもいいなって思ったので。
ただ、最近PaniCrewを知ってくれた方が、聞きたいけど聞けないっていうことも多いみたいなので。

（森田）「天下～」は、ホンマにみんなダンスしかやってない時代で。「よし、おまえら歌え」みたいな、いきなりレコーディングに行かされたりとか。

（中野）それまでは、とにかく踊ってただけですから。歌というのは、聞きながら踊るためのアイテムだったわけです。それが逆に歌を発信していく側になって、その一発目が「天下～」って、衝撃的だったよね。

（植木）あはは！

（中野）天下盗ったるなんて、口に出すと一番恥ずかしい言葉でもあるじゃないですか。それを惜しげもなく歌のなかに放り込んでガンガン言ってた自分らがすげーなって（笑）。

（植木）でもね、僕は今、舞台作品に出る機会も多いんですけど、本番前、その当時のことを必ず思い出すようにしてるんです。その頃はお客さんが入らないところでやってたりしたけど、今はお金を払って見にきてくれるお客さんがいて、ステージの床もピカピカで、照明も当たってる。ホントに当時とは雲泥の差で。最初は僕たち、ホントにどこでも踊ってましたから。

（森田）歩道橋の上とか、砂利道とかな。

（植木）そうそう。だから、それを思い出すことで、どの舞台にも同じスタンスで臨めるっていう、ある意味、自分にとっての安心剤みたいな。

（森田）常に初心を忘れずにな。

（植木）おまえが言うな（笑）！

（森田）わはは！　でも、それは大事よ。

――では、「～Joker’s Anthem」リリース直前の今の気持ちを聞かせてください！

（森田）15年前の曲でも古さは感じなくて、今聞いても新しいし。メッセージ性の強い曲が多いので、若い子たちや、今からダンスを始めようとしてるキッズたちとか…

（植木）コメントが薄いな（笑）。

（森田）なんか、名曲はいつ聞いても名曲だ、みたいなことわざなかったっけ？

（植木）ことわざはないんじゃないかな。

（中野）芸術は爆発だ！　みたいな（笑）？

（森田）とにかく！　女の子でも男の子でも、どんな年齢層の人でも、みんなの耳に気持ちよく入って口ずさめる曲ばかりなので。ぜひ、たくさんの人に届いたらいいなと思います。

（中野）今回、ベストアルバムを出せただけじゃなく、同時にシングルを出せたこと、また新しいPaniCrewを発信できたことがうれしくて。メンバーや関係者のみなさんに、ホントに感謝です。そして、ここからまた俺たちに何ができるのか、考えるときがきたんだなと思うので。これからのPaniCrewに期待しててください！


インタビューア：林桃

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