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──ここからは古巣の横浜Ｆ・マリノスについて話したい。Ｆ・マリノスは序盤戦を終えて３位と好調だけど、試合や結果は気になっていた？
小野：あんまり（笑）。時差があるから、朝起きたら試合が終わっていて、それで試合があることを知ったり（苦笑）。ハイライトを見ていたくらいで試合を90分間見たことはない。２時間弱も見ないでしょ、自分が出ているわけでもないのに（笑）

──ここまでは立派な成績だよね。
小野：去年と今年で真逆のスタートだもんね。去年は最初ずっと勝てなくて、途中から負けなくなった。今年は開幕から連勝して、そのあとも悪くない。ナビスコカップも決勝トーナメントにしっかり勝ち上がっている。去年の最後はあんまり負ける気はしなかったから、その調子のまま戦えているのかな。個人的には普通に嬉しい。試合に出ている選手はほぼ全員が一緒にプレーしていた選手だしね。普通に応援しているって感じかな。でもオレはオレが行きたいところに行っただけだから。

──羨ましい気持ちはあったりするの？
小野：それははないね。悔しいというのもない。さっきも言ったけど、オレは自分が行きたい場所へ勝手に行っただけ。自分がやりたいことをやっているわけだから、前に所属していたチームが勝っているからといって気になるということはないよ。個人的に連絡を取っている選手というのもあんまりいないから。

──小野裕二が在籍していれば、もっと良い成績を収められると思うけど。
小野：それは分からないよ。今勝っているわけだから、必要ないんじゃない？（笑）。いなくて勝っているわけだからさ。でも、まだ序盤戦が終わっただけだと思うし、大事なところで勝てるかどうかだと思う。去年も一昨年も大事なところで負けてタイトルやＡＣＬ出場権に手が届かなかった。それはマリノスに限らずどこの国のどのチームでも同じだけど、勝ち慣れているかどうかは大事だと思う。

──移籍が決まって日本を発つ前にクラブハウスで樋口監督と話をしたらしいね。
小野：もう１年プレーしてほしかったと言われた。でも、それは樋口さんが決めることじゃないから。そう思うのは監督の考えだろうけど、その時に行かなかったら、次にいつ海外に行けるか分からない。とにかく早く海外に行きたかった。やれる自信もあったから。だからマリノスの調子が良いから移籍しなければ良かったと思うこともない。

──後悔しているということはない？
小野：まったくない。いろいろな世界を知ることができたし、いろいろな選手を知ることもできた。今はすごく充実している。

──急な移籍だったけど、やり残した感じはある？
小野：もちろん優勝やタイトルを獲得できてから移籍できれば最高だったけど、それは運もあるから仕方がないこと。自分がもっと高いレベルに行くために選んだ道だから。自分が活躍することがマリノスにとっていいことだと思う。自分が活躍して、どんな形か分からないけど恩返しできたらいいなと思う。