【プロフェッショナルとして活躍したアスリートのセカンドキャリア】平瀬智行インタビュー!
文/戸塚 啓
アンバサダーの先に目ざすもの
──アンバサダーという仕事を確立したあとのビジョンも、描いているのでしょうか?
「僕にはもう一歩先があります。いまこの会社には、元選手が自分だけなんです。ベガルタはもっと伸びるチームだと思っているので、そのためにも現場を知っている人間がどんどんフロントに入っていかないといけないなって。そういう道筋をつけるためにも、アンバサダーで周囲に納得してもらえる成果をあげ、そのうえで違うステップへ踏み出していきたいんです」
──Jリーグも創設から20年目を迎えて、元選手の人たちがフロントとして活躍してもいい時期に差しかかっていますよね。
「現状では現場サイドの意見が、なかなか反映されていないんです。できることとできないことはもちろんあるんですけれど、もうちょっと現場の声が届くようにしたくて」
──新しく仕掛けていくこともあるそうで?
「お世話になった仙台の、とくに子どもたちに対して、何かお返しをしたいと思っているんです。偶然にも現役時代の後輩から連絡があって、『ハーレンフースバル(※)』の予選を東北でやりたいと相談を受けたんです」
──世界的なプレーヤーも出場してきた、歴史ある大会ですね。
「そう、スウェーデン代表のイブラヒモビッチとか、ドイツ代表のエジルも出場した大会と聞いています。有名なクラブのスカウトも、たくさん集まってくる。子どもたちには刺激になるでしょう。これまで関東で予選をやっていたのですが、今年は10月に東北で開くことになりました」
「僕にはもう一歩先があります。いまこの会社には、元選手が自分だけなんです。ベガルタはもっと伸びるチームだと思っているので、そのためにも現場を知っている人間がどんどんフロントに入っていかないといけないなって。そういう道筋をつけるためにも、アンバサダーで周囲に納得してもらえる成果をあげ、そのうえで違うステップへ踏み出していきたいんです」
──Jリーグも創設から20年目を迎えて、元選手の人たちがフロントとして活躍してもいい時期に差しかかっていますよね。
「現状では現場サイドの意見が、なかなか反映されていないんです。できることとできないことはもちろんあるんですけれど、もうちょっと現場の声が届くようにしたくて」
──新しく仕掛けていくこともあるそうで?
「お世話になった仙台の、とくに子どもたちに対して、何かお返しをしたいと思っているんです。偶然にも現役時代の後輩から連絡があって、『ハーレンフースバル(※)』の予選を東北でやりたいと相談を受けたんです」
──世界的なプレーヤーも出場してきた、歴史ある大会ですね。
「そう、スウェーデン代表のイブラヒモビッチとか、ドイツ代表のエジルも出場した大会と聞いています。有名なクラブのスカウトも、たくさん集まってくる。子どもたちには刺激になるでしょう。これまで関東で予選をやっていたのですが、今年は10月に東北で開くことになりました」
──フットサルに似ているようですが、壁がを使えるのが大きな違いですね。
「コンタクトプレーもありなので、フットサルとは違います。何よりもシュートの意識が付くし、守備の意識も高まる。壁をどうやって使うかを考えるので、崩しのイメージも磨かれる。日本人選手に足りないものが、養われると思うんです。カテゴリーとしてはU-16なので、高校1年生です。部活ではなかなか試合に出られない年代に、いい刺激を与えることができるんじゃないか、と。世界の舞台でも通用するところ、しないところを肌で感じて、高校3年間での成長につなげっていってほしいですね」
──室内でできるというのも、寒冷地に合っています。
「ヴィッセル神戸に所属していたときに、バクスター監督(当時)のもとで同じような練習をしたことがあるんです。壁の変わりに外側に選手が立つものでしたが、シュートの意識、切り替えの速さ、対人プレーの強さといったものを高めるトレーニングだったんだな、と改めて気づかされました。室内でできるのは、この地域にぴったりでしょう。自治体やベガルタにも協力をしてもらって、東北地方に恩返しをしていきたいんです」
──お話を聞いていると、「いつ休んでいるのだろう?」という感じです。今日も午前中に、急な営業があったそうで。
「クラブとの契約は100日間なんですが、去年は震災もありましたので、200日ぐらい活動しました。選手からも『忙しいそう』って言われますけれど、アンバサダーがどんな仕事をしているのか、徐々に分かってもらえているのかな、と感じます。確かに忙しいですけれど、色々な立場の方と会えるのは楽しいし、忙しくやれているのも幸せだなって」
──今後のご活躍に期待しています。今日はどうもありがとうございました。
※ハーフンフースバルとは ドイツで生まれた、5対5で戦うインドアの壁ありサッカー。毎年1月にドイツで行なわれる大会は、FIFA(国際サッカー連盟)、UEFA(欧州サッカー連盟)、DFB(ドイツサッカー連盟)が後援し、30年以上も続いている。2010年から日本にも参加枠が与えられ、Jリーグの下部組織や高校サッカーの強豪校が出場を争っている。競技時間は14分1本。
●プロフィール
1977年5月23日生まれ。鹿児島実業高校3年時に、冬の高校選手権で優勝。卒業後は鹿島アントラーズに入団し、2000年のシドニー五輪に出場。同年には日本代表にも選出された。鹿島のほかに横浜F・マリノス、ヴィッセル神戸にも在籍し、ベガルタ仙台では08年から3シーズンにわたってプレー。09年のJ1昇格に貢献した。J1、J2リーグ通算288試合出場、54得点。
インタビュアー/戸塚 啓
サッカーダイジェスト編集部在籍時に日本代表を担当し、98年10月からフリーに。
『Number』で定期的に執筆し、『ワールドサッカーグラフィック』ではサッカー小説『コラソン』を連載。
『スポニチワールドサッカープラス』『OCNスポーツESPORTE』でもコラムを執筆。
詳しくはこちら
「コンタクトプレーもありなので、フットサルとは違います。何よりもシュートの意識が付くし、守備の意識も高まる。壁をどうやって使うかを考えるので、崩しのイメージも磨かれる。日本人選手に足りないものが、養われると思うんです。カテゴリーとしてはU-16なので、高校1年生です。部活ではなかなか試合に出られない年代に、いい刺激を与えることができるんじゃないか、と。世界の舞台でも通用するところ、しないところを肌で感じて、高校3年間での成長につなげっていってほしいですね」
──室内でできるというのも、寒冷地に合っています。
「ヴィッセル神戸に所属していたときに、バクスター監督(当時)のもとで同じような練習をしたことがあるんです。壁の変わりに外側に選手が立つものでしたが、シュートの意識、切り替えの速さ、対人プレーの強さといったものを高めるトレーニングだったんだな、と改めて気づかされました。室内でできるのは、この地域にぴったりでしょう。自治体やベガルタにも協力をしてもらって、東北地方に恩返しをしていきたいんです」
──お話を聞いていると、「いつ休んでいるのだろう?」という感じです。今日も午前中に、急な営業があったそうで。
「クラブとの契約は100日間なんですが、去年は震災もありましたので、200日ぐらい活動しました。選手からも『忙しいそう』って言われますけれど、アンバサダーがどんな仕事をしているのか、徐々に分かってもらえているのかな、と感じます。確かに忙しいですけれど、色々な立場の方と会えるのは楽しいし、忙しくやれているのも幸せだなって」
──今後のご活躍に期待しています。今日はどうもありがとうございました。
※ハーフンフースバルとは ドイツで生まれた、5対5で戦うインドアの壁ありサッカー。毎年1月にドイツで行なわれる大会は、FIFA(国際サッカー連盟)、UEFA(欧州サッカー連盟)、DFB(ドイツサッカー連盟)が後援し、30年以上も続いている。2010年から日本にも参加枠が与えられ、Jリーグの下部組織や高校サッカーの強豪校が出場を争っている。競技時間は14分1本。
●プロフィール
1977年5月23日生まれ。鹿児島実業高校3年時に、冬の高校選手権で優勝。卒業後は鹿島アントラーズに入団し、2000年のシドニー五輪に出場。同年には日本代表にも選出された。鹿島のほかに横浜F・マリノス、ヴィッセル神戸にも在籍し、ベガルタ仙台では08年から3シーズンにわたってプレー。09年のJ1昇格に貢献した。J1、J2リーグ通算288試合出場、54得点。
インタビュアー/戸塚 啓
サッカーダイジェスト編集部在籍時に日本代表を担当し、98年10月からフリーに。
『Number』で定期的に執筆し、『ワールドサッカーグラフィック』ではサッカー小説『コラソン』を連載。
『スポニチワールドサッカープラス』『OCNスポーツESPORTE』でもコラムを執筆。
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