メインダンサー&バックボーカル・グループとして快進撃を続ける超特急が、6人組新体制として初のアリーナツアーに挑んだ。“Battlefield”の名にふさわしい、逃げも隠れも出来ない四角の360度ステージで躍動し、8号車(ファンの愛称)を熱狂させ続けた。
オーバーチュアが流れると6人のイメージカラーである6色のペンライトが灯り、幻想的な空間に早変わり。円柱状の巨大なビジョンが突如消え失せ、1曲目「超ネバギバDANCE」が鳴ると同時に、ステージ上に円陣を組んだ6人が出現。絶叫に似た歓声が沸き起こり、ライブの火蓋は切って落とされた。
リーダーのリョウガが「東京、いくぜ!」と勇ましく叫び、「超えてアバンチュール」へとなだれ込む。統率の取れたフォーメーションや切れ味鋭いダンス、凛々しい表情からは、1人になったボーカルのタカシを支えようとする固い意志が伝わって来る。
続いて、近年はライブ演出を手掛けるユーキが、男らしく「甘い1日を過ごすんだろう?! 声出していこうぜ」と呼び掛けた。と同時に、各人がトロッコに乗り込みアリーナを練り歩き始めたのだから、ファンの熱狂は留まることを知らない。「OVER DRIVE」の曲間でカイは「メンバーに負けないように、声出していきましょう!」と声をかけ、さらに8号車との距離を縮めた。
スイートでポップな「Pretty Girl」では優しく、クールで力強いアップチューン「No.1」ではパワフルに歌唱するなど、楽曲ごとに歌い分けるタカシのボーカルも本公演の大切な見(聴き)所だった。そしてそれは、曲調や歌詞に合わせてダンスの雰囲気を変えるダンサー陣の多彩なパフォーマンスと相まって、曲の魅力がより深くまで伝わるように思えた。
ユースケがダンスの一部を考案した新曲「SAY NO」は、スピード感あるサウンドに乗せてダンサーが腕立て伏せをする場面も。かっこいいだけじゃなく、常に全力やユーモアを忘れないのも超特急らしさ。精一杯にパフォーマンスする6人に向けて、8号車も「超特急!」と叫び、惜しみなく声援を贈っていた。
中盤のピュアで心温まる「Starlight」では、メンバーを乗せたまま円柱状のセットが高くせり上がり上下するなどして、8号車を驚かせた。各メンバーは、自身のイメージカラーに彩られた位置に立ち、心を込めたしなやかなダンスで魅了。
「Billion Beats」は、円柱ステージが8号車を象徴するピンク色に染まった。6人からの8号車への思いを込めた“愛の詩”を、全員で歌う光景は互いの絆を確かめ合っているかのように見えた。
そこから一転し、怒涛のメドレーへと突入。これまでもほぼノンストップで歌い、踊ってきたはず…なんてタフなのかと驚嘆するほかない。
キャッチーな「My Buddy」で、メンバーの笑顔に引っ張られるように8号車も満面の笑みを浮かべながら同じ振りを踊ってハッピーをシェア。かと思えば、「DJ Dominator」でタカシとカイ、リョウガは体や歌声で大人の魅力を漂わせた。
続く、「Turn Up」のハードなビートに乗せ、タクヤとユーキはアクロバティックなダンスを、ユースケは男っぽいパフォーマンスを披露。前向きなメッセージソング「Yell」をタカシが情感豊かに歌い上げるなど、超特急の多彩な表情をぎゅっと濃縮したメドレーとなった。
驚愕なのは、メドレーをやり終えた直後に本公演最大級のチャレンジが待っていたことだ。「fanfare」でカラーガードと呼ばれるマーチングバンドなどで見られる大きな旗を使った大技に挑んだ。
開演前の囲み取材で、タクヤは「(8号車を)応援できると感じられるから、『fanfare』でカラーガードをやれてよかった」と述べていた。いつでもファンに寄り添い、励ましたいと思い続けている彼ららしい心のこもった挑戦なのだ。
ホーンが鳴る華やかなナンバーに乗せ、大きなフラッグを力一杯振る6人。頭上高く旗を投げ飛ばし、うまくキャッチできるたびに8号車から温かな拍手と歓声が飛んだのは言うまでもない。
彼らの仕掛けるサプライズはまだまだ続いてた。新曲「Feel the light」は、海外のSF映画を彷彿とさせる幻想的な始まりに驚かされた上、ファルセットを巧みに用いた艶やかなタカシの歌声に惹きこまれた。「Kura☆Kura」では青や赤の火柱が背後で燃え上がる中、6人が強い意志を感じさせる大人っぽい表情を浮かべて静かな闘志を燃やしていた。
「そろそろみんなの声が聞きたい!一緒に遊びましょう」と元気にユースケが叫び、独創的なアップチューン「バッタマン」へ。ユーキとカイがキスするほど顔を近づけて抱き合う傍ら、ユースケは奇声をあげて絶叫を繰り返すなど、これもまた底知れぬ超特急らしさの一部なのだ。
ユーキが「ラストスパート、声出して騒ごうぜ!」と叫び「BREAK OFF」になだれ込むと、今度は6人が全力で変顔を見せ会場を沸かせた。続く「浮つきWAVES」では、再び6人がトロッコへ乗車。
「タオルぶん回していこうぜ」とカイが投げかけ、タクヤが「もっと弾けろよ8号車!」と呼びかけると、オーディエンスも負けじとタオルを振って応戦した。
ラスト前のMCタイムでは、「超絶怒涛に進んでいますが、皆さん、楽しんでますか」とリョウガがリーダーらしくファンを気遣う。一方、マイペースなタカシは「めっちゃ(水を)飲んでるよ」と空になったペットボトルを見せてにっこり。
一人で2時間半を歌い踊っているにも関わらず、余裕すら感じさせるのはすごい。
「初乗車の方もいらっしゃいますが、サビのところは一緒にできますか? 心に染み渡る愛の歌です」とリョウガが紹介し、4月にリリースされた新体制第1弾シングル「a kind of love」へ。
聴いてくれる人が笑顔になれるような歌を歌いたいと以前、タカシが語ってくれたように、会場の誰もがあったかい気持ちになり顔を綻ばせて本編の幕は閉じた。
ほっこりするのもつかの間、アンコールの声に押されて6人が再び“甘美な闘いの場”に戻ってきた。
アゲアゲのパーティーチューン「Party Maker」は、力任せにTシャツを引きちぎったかと思えば、タカシがチェアを超える大ジャンプを決めるなど、かつてないほどパワフルでワイルドな側面で魅了。
アンコール2曲目「Burn!」では、6人が歌詞を歌いつないだが、その光景がなんとも眩しかった。彼らの清々しい表情からは、ライブへの手応えと充実感が十分なほど伝わってきた。
この日最後のMCで、感慨深げに「ライブって楽しい」とつぶやいたリョウガ。また、「今までにないほど『きつい』の3文字でした。でも、魂削ったほど楽しいのがライブ」とも語っていた。魂かけた彼らの闘いは、感動という勝利となってこの夜結実したのだ。
オールラストの「走れ!!!!超特急」では、多幸感溢れる空気の中、全員で大合唱。キャノン砲でピンク色のテープが放たれて本公演は幕を下ろした。が、彼らの新しい挑戦は8月の「“超”超フェス」や12月に開催される「BULLET TRAIN Arena Tour 2018 GOLDEN EPOCH」へと続いていく。
どんどんと変化し成長を続ける超特急は、ライブのクオリティも回を増すごとに高めている印象を強く受ける。そんな留まるところを知らない彼らの最新型ライブを、迫力ある映像で是非体感してもらいたいものだ。
■■■WOWOW番組情報■■■
超特急 BULLET TRAIN ARENA TOUR 2018 SPRING「Sweetest Battle Field
6月30日(土)午後 3:00 [WOWOWライブ]
収録日:2018年5月27日
収録場所:東京 武蔵野の森総合スポーツプラザ メインアリーナ
番組HP http://www.wowow.co.jp/bullettrain/ (メンバーコメントも随時UP中!)
超特急 BULLET TRAIN ARENA TOUR 2017-2018 the end for beginning
6月30日(土)午後0:30[WOWOWライブ]
デビュー5周年のアニバーサリーイヤーを締めくくった夢の舞台、大阪城ホール公演の模様をリピート放送!
収録日:2018年1月6日
収録場所:大阪 大阪城ホール
【テレビ会員限定】抽選で100名様に超特急×WOWOW オリジナルマグカップをプレゼント!≪締切7月31日(火)22:00≫ 詳細は番組HPへ
情報提供元:WWSチャンネル
記事名:「新体制でアリーナツアーに初挑戦した超特急のライブを6月30日(土)WOWOWでオンエア!!」