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TK from 凛として時雨、ギリギリのバランスで美しさを醸し出すアコースティックワンマンライブ画像あり

12月27日

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とても静かに、けれど確かに激しく心が揺れ動いていた。観終わった後、そのまま浸っていたい……そう強く願ってしまうほどに。

12月23日。この日が誕生日でもあるTK(凛として時雨)のソロプロジェクトによる、ライヴ『Bi-Phase Brain “R side”』が〈Bunkamura オーチャードホール〉にて開催された。

〈大阪市中央公会堂 大集会室〉での公演に続き、2会場目にしてファイナルである。本公演は、『Bi-Phase Brain “L side”』と題し、10月に東名阪でおこなわれたバンド編成のライヴ・イベントと対になるようなもの。メンバーに、柏倉隆史(Drums/toe, the HIATUS)、鈴木正人(Bass/LITTLE CREATURES)、須原 杏(Violin)、小松陽子(Piano)を迎えたアコースティック編成だ。

 スタート時刻の19時15分ちょうど、ステージを照らすわずかな灯だけを頼りに、柏倉、鈴木、須原、小松の4人がそれぞれ自身の持ち場へ。メンバーが奏でる音が少しずつ重なり始めたところで、白シャツにブラックのパンツ、ルーフタイといつもとは雰囲気の違うTKが姿を見せる。観客からの大きな拍手に包まれながら、1曲目の未発表曲へ。〈人の愛し方を歌だけで伝えないで〉と歌われる冒頭から、思わず息を飲んでしまうような緊張感が走った。



ソフトなTKの歌、言葉がどこまでもズシンと真っ直ぐに入り込んでくる1曲だ。まさに今響き渡る繊細な音楽を具現化したように思えてならなかったのが、大胆に、緻密に白い布で表現されたこの日の舞台美術。ファッションブランド〈suzuki takayuki〉や、現代サーカスグループ〈仕立て屋のサーカス〉で知られるスズキタカユキが2公演のためだけに手掛けた特別なステージセットである。続くは「this is is this?」、「fragile」。序盤から緩急を感じながらも、アコースティックという編成だけに、しなやかに、美しく折り重なる、という印象が耳に強く残っていく。

「ありがとうございます。TKです、こんばんは。メンバー紹介をします……しますね(笑)。ドラムの柏……」といったところで、つい言葉を噛んでしまうTK。その彼らしさに場が和み、TKにつられるようにして、客席からもほろこんだ顔がチラホラ。メンバー紹介し終え、「最後まで聴いてください」と話し、次の「seacret cm」へ。その後の「Signal」、「Showcase Reflection」でもそうだが、TKの歌と、4人の1音1音が非常に緻密に、そして丁寧に編まれていくゆえ、曲線を描くような切なく幻想的な感触がつたってくる。加えて、「make up syndrome」では、TKもピアノを弾き、クラシカルな雰囲気も生み出していった。

 ここでTKが「ゲストを紹介します」とステージに招き入れたのは、安藤裕子だ。センター下手サイドのイスに安藤が座ると、作曲をTK、作詞を安藤が手掛けたコラボ曲「Last Eye」へ。約3年前、安藤とTKが共演した際に初披露された本曲を、時間が経った今、またこうして2人の声が合わさって聴けることが嬉しい。柔らかく鳴り渡るサウンドと共に、そばでささやいてくれるような優しいTKの歌声と、包み込むような温もりのある安藤の歌声があたりに広がっていく。



「Last Eye」の余韻を噛み締めたまま、次の「Shinkiro」も引き続き安藤が参加。比較的、軽やかなイメージが強いこの曲も、安藤の声も相まって、今日は湿り気を帯びた艶っぽいモードに。この後は安藤がステージ裏に戻り、TK、ベースの鈴木、そしてバイオリンの須原で「eF」、須原に変わりドラムの柏倉とで「Fantastic Magic」を演奏。音数が少なくなったというのに、サウンドは厚みを保ったまま。しかも、TKの息遣いまでがよく聴こえ、ふいにドキッとさせられてしまう。

「Fantastic Magic」の終盤には、3人の畳み掛けるアンサンブルの勢いにこの日一番の大歓声が上がった。「illusion is mine」では、TKがもう一度ピアノを弾き、まるで音が鳴らされる度に、光が灯るような儚さを見せ、本編ラストの「kathasis」へと繋いでいく。静と動が表裏一体であることを示すように、かつ壮大に演奏し、最後を締めくくった。

 青く薄暗い照明だけが目に映る中、客席からはどこからともなく手拍子が強くなり続けている。しばらくしてTKがステージに現れ、手を合わせ、おじぎをした後、「楽しいですかー? ありがとうございます。チューニングを間違えたまま、1曲やってしまって本当にごめんなさい。そんなことを含めて僕はライヴをやりにきました」と言う。



そしてギターを持ち、ただ一人きりで「CRAZY感情STYLE」を披露。2F席まで突き抜けていく強さを持った歌とギターに、ただひたすら、釘付けになってしまった。「それでは頼もしいメンバーをもう一度、迎えましょう。そして、安藤裕子」と、今日のフルメンバーが揃い、演奏されたのは「white silence」。ゆったりと進みながら、1曲の中でも秒単位で多彩な表情を見せていく。アンコールのラストを飾ったのは、「unravel」。

ここではTKがギターを置き、ハンドマイクに。しばしTKの歌と小松のピアノとだけ、というミニマルな世界のまま。いかに今、かけがえのない時間に立ち会っているのかを改めて実感させられる心地でもあった。

 すべての物事は表裏一体と言わんばかりに、相反するものまで様々な要素を含み、ギリギリのバランスで、歌とサウンド、その空間の演出自体でも美しさを醸し出していたライヴ。すべてが調和していたとも言えるだろうか。ステージから放たれる熱量にただただ、圧倒されるままにというわけではなく、全身で受け止めると同時に、こちらが抱く感情もすぐさまその場に溢れ出ていく、という感触が終始した。頭の中、心の中をすみずみまで動かした分、

終演後もしばらくは席から離れることができずにいたくらいに。少し時間が経った今もまだ、この日見た光景が後を引いている。

 終演後、TK from 凛として時雨として、来春に4thアルバムをリリースすることと、2020年4月22日〈LIQUIDROOM〉より全11公演の全国ツアーを開催することが発表された。またTKがどのような世界を見せてくれるのか。こちらも楽しみに待ちたい。

Text: 松坂 愛

M1 未発表曲

M2 this is is this?

M3 fragile

M4 seacret cm

M5 Signal

M6 Showcase Reflection

M7 make up syndrome

M8 Last Eye

M9 Shinkiro

M10 eF

M11 Fantastic Magic

M12 illusion is mine

M13 katharsis

En1 CRAZY感情STYLE

En2 white silence

En3 unravel

■リリース情報

TK from 凛として時雨 4th Album 「タイトル未定」

発売日:来春予定

TK from 凛として時雨「蝶の飛ぶ水槽」

発売日:2020.1.22

◯期間生産限定盤A(CD) AICL-3800¥1,500+tax

CD

1. 蝶の飛ぶ水槽

2. melt (with 鎌野 愛 / Live from Bi-Phase Brain “L side”)

3. P.S. RED I (Live from Bi-Phase Brain “L side”)

4. 蝶の飛ぶ水槽 (Instrumental)

◯期間生産限定盤B(CD+DVD) AICL 3801-3802¥2,200+tax

三宅乱丈描き下ろしイラスト・トールサイズデジパック

[Disc 1 – CD]

1. 蝶の飛ぶ水槽

2. katharsis (with 中村未来 from Cö shu Nie / Live from Bi-Phase Brain “L side”)

3. Fu re te Fu re ru (Live from Bi-Phase Brain “L side”)

4. 蝶の飛ぶ水槽 (Instrumental)

5. 蝶の飛ぶ水槽 (TV edit)

[Disc 2 – DVD]

TVアニメ「pet」 Non-credit Opening Movie

【ライブ情報】

TK from 凛として時雨 2020 Album Release Tour

2020年4月22日(水)[東京]LIQUIDROOM

Open 18:30 / Start 19:15 (◆)

Info. HOT STUFF PROMOTION 03-5720-9999

2020年4月25日(土)[福岡]DRUM LOGOS

Open 17:15 / Start 18:00 (◆)

Info. キョードー西日本 092-714-0159

2020年4月26日(日)[広島]広島 CLUB QUATTRO

Open 17:15 / Start 18:00 (◆)

Info. CANDY PROMOTION 082-249-8334

2020年4月29日(水・祝)[神奈川]KT Zepp Yokohama

Open 17:00 / Start 18:00 (◆)

Info. HOT STUFF PROMOTION 03-5720-9999

2020年5月9日(土)[石川]金沢 EIGHT HALL

Open 17:15 / Start 18:00 (◆)

Info. キョードー北陸チケットセンター 025-245-5100

2020年5月17日(日)[北海道]札幌 PENNY LANE24

Open 17:30 / Start 18:00 (◇)

Info. SMASH EAST 011-261-5569

2020年5月23日(土)[大阪]なんばHatch

Open 17:30 / Start 18:00 (◆)

Info. 清水音泉 06-6357-3666

2020年5月24日(日)[香川]高松MONSTER

Open 16:30 / Start 17:00 (◇)

Info. DUKE 高松 087-822-2520

2020年5月29日(金)[愛知]名古屋 DIAMOND HALL

Open 18:30 / Start 19:15 (◇)

Info. JAIL HOUSE 052-936-6041

2020年5月31日(日)[宮城]仙台Rensa

Open 17:15 / Start 18:00 (◇)

Info. ノースロードミュージック 022-256-1000

2020年6月4日(木)[東京]中野サンプラザホール

open 18:30 / start 19:15 (◆)

Info. HOT STUFF PROMOTION 03-5720-9999

Support Members

Drums:BOBO, Bass:吉田一郎不可触世界, Violin:佐藤帆乃佳

Piano:◆ちゃんMARI(ゲスの極み乙女。)/ ◇片木希依(jizue)

【TICKET】

▼プレミアムチケット& “kalappo”ポストカードセット引替券付きチケット

立見 ¥7,200(税込/D別) / 2F着席指定席・指定席 ¥8,000(税込/D別)

▼チケットのみ

立見 ¥5,200(税込/D別) / 2F着席指定席・指定席 ¥6,000(税込/D別)

2F着席指定席…KT Zepp Yokohama、なんばHatchの取扱い

指定席…中野サンプラザホールの取扱い

《プレミアムチケット& “kalappo”ポストカードセット引替券付きチケットについて》

□オフィシャル先行1次のみ取り扱いのスペシャル特典となります。

□オリジナル券面のデザインチケットと、TK自らが撮影した写真のポストカードセットを公演当日にお渡し致します。

引換えは該当公演の本番当日に限って対応致します。後日または別公演での引換えは致しかねますので予めご注意下さい。

□観覧についても「プレミアムチケット& “kalappo”ポストカードセット引替券付きチケット」をお持ちの方を優遇致します。

立見チケットは最優先の入場になり、2F着席指定席チケット、及び、指定席チケット(KT Zepp Yokohama、なんばHatch、中野サンプラザホール)は、通常チケットよりも前方のお席をご用意いたします。

《高校生以下キャッシュバック》

高校生以下の方は会場にて¥500-キャッシュバックあり。 小学生は年齢を証明できるものを、中学生・高校生の方は学生証をご持参下さい。

キャッシュバックは、当日ご来場された方に限ります。後日の対応はございませんので、当日お受取り忘れのない様お気をつけ下さい。(東京公演、神奈川公演は入場前のみ対応いたします。)

《着席指定席について》

公演中は着席にてご覧頂きます。(立見観覧不可)

●一般発売日:2020年2月29日(土) 10:00

 

オフィシャル1次抽選先行

▼受付券種:立見/指定席

受付期間 :2019.12.23(月)21:00~2020.1.8(水)23:00

受付URL: https://l-tike.com/st1/tkfromticket2020

当落確認・入金受付期間:2020.1.10(金)15:00~2020.1.13(月・祝)23:00

▼受付券種:2F着席指定席

受付期間:2019.12.23(月)21:00~2020.1.5(日)23:00

受付URL: https://l-tike.com/st1/tkfromticket2020seat

当落確認・入金受付期間:2020.1.7(火)15:00~2020.1.10(金)23:00

TK from 凛として時雨 オフィシャルサイト http://tkofficial.jp/

Instagram https://www.instagram.com/tk_snsfakeshow/

Facebook https://www.facebook.com/tkfromlingtositesigure.official/

Twitter https://twitter.com/sigure_official


情報提供元:WWSチャンネル
記事名:「TK from 凛として時雨、ギリギリのバランスで美しさを醸し出すアコースティックワンマンライブ」




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