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高橋奈七永独占インタビュー

日々のトレーニングや試合で大変なことはありますか。
　あらゆる対戦相手に対応できる体づくりをしなくてはならないので、トレーニングは何でも取り入れています。最近力を入れているのは“坂道ダッシュ”です。腿上げをしてから坂道を約50mをダッシュして、腕立て伏せをして、またダッシュで1セット。これを10セットくらいやります。夏の日中、激暑の中でもやるんですけど本当に地獄！
　でも、続けていくうちに無の境地に至るんですよ。試合では少しでも辛いと思ったら終わりなので、試合で負けない精神力を養うためにはすごく良いトレーニングです。

そして『SEAdLINNNG』を立ち上げ——

今年の3月に『スターダム』を退団され、6月に『SEAdLINNNG』（シードリング）を立ち上げて復帰されましたが、その辺りのお話を聞かせてください。
スターダムを退団した頃に、夏樹（“夏樹☆たいよう”から改名して“南月たいよう”）が世界一周から戻ってきました。彼女はずっと私を支えてきてくれて、心の拠り所とも言える後輩なんですが「奈苗さんそのものが女子プロレスなんだから、今はまだ辞める時じゃない」と背中を押してくれたんです。
さらに、私の憧れでもあり尊敬する先輩の堀田祐美子選手からも励ましていただきました。堀田選手はファイティング・スピリットの塊のような方で、現役として30年間リングに上がっている方。憧れの先輩から応援していただけるなんて本当に光栄なことです。そして多くの皆さんからたくさん励ましていただきました。
　退団を通じて、「みんないろんな場所で頑張ってる。人が闘うことはプロレスだけじゃないんだ」ということに改めて気が付いたんです。小学生時代の塾や中学のバレーボール部での経験、入門時代からずっと厳しい環境にいた経験…そのたびに挫折と闘っては、這い上がってきました。もしかしたら厳しい環境に身を置くことが好きなのかもしれない（笑）。「私はまだやれる。応援してくれる皆さんも一緒に闘ってくれて、私はパワーをもらっているんだ」と思いが強まり『SEAdLINNNG』を立ち上げました。

『SEAdLINNNG』についてお聞かせください。
　今までは選手だけの毎日でしたが、会社の運営することの忙しさに驚いています。ほとんどのことを自分でやりながら、8月の試合の開催準備や、試合に向けての体作りも同時進行。それでもビジネスという初めての舞台で学ぶ機会がとても増えていますし、人とのつながりの素晴らしさも実感しています。
　『SEAdLINNNG』という会社名は、苗＝seedlingを、女子プロレス界に、さらに世の中に…小さくても熱い苗を植えて育てていきたい。そして花を咲かせたい…といういう思いで名づけました。人間として死ぬまで成長していきたいですから、パッション全開で闘っていきたいです！

立ち上げと同時にお名前も奈苗さんから奈七永さんに改名されましたが…。
　最初は改名なんて考えていなくて。会社名を画数診断の先生に見ていただいたついでに自分の名前も見てもらったんです。そこで薦められた良い画数の名前が「奈七永」です。数字の七を永遠にということで、“永遠のラッキーセブン”！　縁起の良い素敵な名前で新しいスタートを切ることができました。