GOD&SIZUKU独占インタビュー
『MARS BABY』が上海ディズニーリゾートに降臨!?
——音楽との関わりが密な中、『MARS BABY』というキャラクターが登場するわけですが、キャラクターが登場するに至った秘話などを教えていただけますか?
GOD:そもそもの名前は「いじけむし」。「いじけることを無視しして頑張ろう」というメッセージを込めてつけた名前だったんです。いじめられている子を守るキャラクターとして作りました。このキャラクターで世の中に世界平和の思いを発信していこうと、いろんな企業に掛け合いましたが「名前が…」とか「“いじけむし”はネガティブだ」と言われて取り合ってもらえなかったんです。
そんな中、先ほどお話した『PEACE OF THE WORLD』に来たレイ・パーカー・ジュニアに再会し、キャラクターを見せたら「これはどんなイメージで作ったんだ?」と聞かれたんです。「いじけむし」の意味や意図を伝えようとすると「poor boy」とか「poot girl」になってしまうので、見たままの色とか形から「宇宙人のイメージ。火星人の赤ちゃんとか…」って話したら「じゃあ、“MARS BABY”だね」って。それを聞いてハッとして「“MARS BABY”、いい!!」って直感した。
そこから、「いじけむし」は「MARS BABY」という名前を得たんです。
——名前を変えるという瞬間がまた訪れたんですね。
GOD:そうなんです。最初、顔はグリーンだったんですけど、SIZUKUの提案でピンクに変えたんです。その効果もあったんですが、名前を変えたのは大きかった。好感触を得られるようになっていったんです。
——そのMARS BABYが上海ディズニーに進出したのは、何がきっかけだったんでしょうか?
GOD:SIZUKUがディズニーが大好きで、それに付き合ってディズニーランドに行ったのが始まりだったんですが、たびたび行っているうちに、こっちも好きになってくるんですよ。でも僕のディズニーの見方は、「コイツら、なんでこんなに人気があるんだ?」ってことだったんですよね。
その理由が知りたくて、僕なりに分析をしていった結果、ディズニーを超えるなんてことはできないのはよくわかったんですが、逆に、「ディズニーにないものって何だ?」ということを考えるようになった。そして、「ディズニーのキャラクターではないものをディズニーに認めさせる」という思いに行き着いたんです。
こんな話を人に話したら、100人が100人「ムリ!」って言いました。そうなると意地になって「それができたら、本当にGODだな」って思ったんですね。そこから考えに考えたんだけど、東京ではやはり無理。そんな矢先に上海にディズニーリゾートができるという話を知ったんです。
——タイミングよく、上海ディズニーの話が!? でも、上海であっても参入は難しいですよね…?
GOD:実は、上海ディズニーの話が出てくる前に、キャラクターだけでディズニーに売り込むのは無理だから、MARS BABYに何かを売らせたらどうだろうと思ってたんです。食品会社がディズニーに参入できるなら、MARS BABYが食品会社のキャラクターとして存在していればいいんです。ディズニー側から見たら、キャラクターを参入させるのではなく、食品会社を参入させるという形になるわけですから。
なので、上海ディズニーリゾートの話を知って、まずは中国の食品会社を買収しました。ディズニーと対等に話すためにオーナーになったんです。そして、「何なら一番早く、上海ディズニーオープンまでの短期間に店を作れるか」を考え、ソフトクリーム屋さんがいいという答えを導いた。
日本で知られる『日世』の上海支社に、上海ディズニーにソフトクリームの店を出店したい旨とMARS BABYの話をしたら快く受けていただいてタイアップしてくれることに。
僕はユネスコにも関わっていることもあり、日世やユネスコを巻き込んだ1つのパッケージとして上海ディズニーに売り込み、出店が叶ったんです。