5月2日(日)、株式会社ロッキング・オン・ジャパン企画制作のロックフェス「JAPAN JAM 2021」が千葉市蘇我スポーツ公園にて開催。SUNSET STAGEに登場したHYのライブレポートをお届けする。
新型コロナウイルス感染症対策に伴い、例年とは異なる形となった今回のJAPAN JAM。2021年4月時点の政府のガイドラインおよび、千葉県の「イベントの開催制限等について」「新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく協力要請等について(4月24日)」に基づいた内容での実施となった。
手を振りながら沖縄民謡の音楽とともにSUNSET STAGEに現れたのは、オリンピック聖火リレーランナーとして5月1日に沖縄で聖火を繋いだ沖縄出身・在住のミクスチャーバンドHY。快晴だった午前中から一変、風と雨という悪天候という状態もなんのその、新里英之(Vo&Gt)と仲宗根泉(Key&Vo)のボーカル陣の歌声と、名嘉俊(Dr)、許田信介(Ba)の演奏でライブがスタートした。
JAPAN JAMを心から楽しんでほしいという想いを胸に、3時半起きで沖縄から飛んできたというHYが選ぶJAPAN JAM最初の楽曲は『ココロホシゾラ』。イントロが始まると「一人ひとりの夢を見て輝かせていきますよ!」と新里英之(Vo&Gt)が叫び歌う。
「行くよ!!」の合図で、サビは新里直伝の振り付けが始まった。手を挙げてグーパーを繰り返す星空ポーズでオーディエンスが参戦すると「いい輝きですね!」と満足そうに相槌を打つ。2曲目の『ホワイトビーチ』では、体を左右に揺らしながらの手拍子や、両手をぐるぐる回してオーディエンスと一緒になって踊る場面も。歓声やコールがないなら全身でライブを楽しむのが、まさにHYというロックバンドだ。「一緒に歌える日が来るまで、今日はその分飛び上がれ!」新里の叫びに応えるように、いつの間にか雨は止み、太陽の光が射す光景は偶然すぎる奇跡なのか、ある種の感動を与えてくれた。
「この瞬間を思い切り楽しみましょう!両手を伸ばして!後ろのみんなも!!」掛け声に合わせて続くのは、一度聞いたら忘れないメロディーが印象的な『AM11:00』。サビの部分「だからお願い~」ではメンバーとオーディエンス双方が、これでもかと大きく手を振りかぶる。
「会場の皆さん改めまして、ハイサイHYです!ヤバいね、この静けさ。でもステキなみんなに会えてよかった!」野外フェスの醍醐味、メンバーのトークタイムもこの日は絶好調。今年で結成21周年目を迎えたことを伝えつつ、初めてHYのライブを聴くオーディエンスに向かって「元気を与えたい!」と語りかけた。そしてここでトークに便乗したのが仲宗根泉。次に歌う楽曲『NAO』が、友人のナオコちゃんに向けて作った曲だと明かし、さらに、この曲の歌詞には好きな人から振られないけど付き合わないズルイ男を描いていることを暴露。
「ナオコちゃんのようにズルイ男に騙されたことがある人、いると思う!手を挙げてみて!あなたきっとナオコちゃんと同じ経験しているわね!?いくら貢いだ?何股された?でも気にしないで!恥じゃないから!!」思わず手を挙げてしまったオーディエンスに向かって弾丸トークでまくし立てたと思えば「あなたのために歌うから」と絶妙なフォロー。ボーカルとギターのみで始まる切ないバラードソングの『NAO』がなぜかワクワクしながら聴けてしまうのもHYのライブパフォーマンス力なのかもしれない。
どんどん盛り上がるHYのステージもいよいよ後半。「さぁみなさん、今度は思いっきり踊りましょう!」と提案するのは、沖縄民謡に合わせて踊るカチャーシー。両手を挙げて手首をクルッと回しながら『フェイバリットソング』『隆福丸』を歌い上げ場内のテンションをフルスピードで上げていく。
こぶしを高々と挙げ、全身全霊でオーディエンスに歌声という名のエールを贈ってくれたHYのライブパフォーマンス。飛んで跳ねて、最後は全員の大ジャンプで幕を閉じた。日々の生活や何気ない経験を歌詞に落とし込むメッセージ性の高い楽曲は、一度聴いたらリピートしたくなる不思議な音楽。強さとやさしさと共感に溢れる音楽を引き下げ、結成21周年という貫禄を見せてくれた圧巻のステージとなった。
JAPAN JAM 2021
5/2 SUNSET STAGE HYセットリスト:
SE
M1. ココロホシゾラ
M2. ホワイトビーチ
M3. AM11:00
-MC-
M4. NAO
M5. フェイバリットソング
M6. 隆福丸
情報提供元:WWSチャンネル
記事名:「【ライブレポート】HYがあの名曲を大熱唱!歌声という名のエールを贈る<JAPAN JAM 2021>」