2021年5月2日(日)から4日間、千葉市蘇我スポーツ公園にて「JAPAN JAM 2021」が開催されている。初夏の陽気の下で行われる都市型野外フェスの1日目、SKY STGAEに3ピースバンド・サンボマスターが登場した。
SEが会場に鳴り響くと、近藤洋一(ベースとコーラス)、木内泰史(ドラムスとコーラス)、山口隆(唄とギター)の順にメンバーがステージに登場。山口は登場するや否や「JAPAN JAMそんなもんかー!このヤロー!」とオーディエンスをまくし立てながらギターを手にした。そして「サンボマスターですよろしくお願いします!お待たせいたしました。俺たちが来たからにはもう安心ですよ」と絶叫して1曲目「青春狂騒曲」でライブをスタートさせた。
コロナ禍でのフェスとあって、オーディエンスには歓声禁止、ソーシャル・ディスタンスを取って周囲と距離を取るなど、感染対策のルールが設けられている。
山口は「そんなもんか?」、「ルールを守って行ってみましょうか」、「ルールを守って、お前らかかってこいよー」と乗っけから、SKY STAGEに集まったオーディエンスを熱く煽る。この問いかけに瞬時に反応したオーディエンスは、高く掲げた手を左右に振って盛り上がった。
畳みかけるように「ミラクルをキミとおこしたいんですー!」、「俺たちはルールを守って完璧なライブをしたいんですー!」と呼びかけ、2曲目の「ミラクルをキミとおこしたいんです」へ。軽快なリズムに合わせて手拍子が沸き起こり、早くもSKY STAGEはオーディエンスの笑顔で満たされている。「1人も置いてかねぇんだよ。全員優勝させるんだよー!」、「全員優勝!全員優勝!」 と山口は力強いメッセージを直球で投げかける。
続いては大人気曲「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」。サビではオーディエンスが、ソーシャル・ディスタンスを守りながらジャンプして応えた。山口は「心の中で叫ぶんだー!心の中でロックンロールをやるんだ」と声を出せない状況のオーディエンスの心の中に向かって訴えかける。
「孤独とランデブー」の間奏でフリースタイルラップを見せた山口。ラップの締めくくりに「1つだけ言わせてくれ、愛してる」と恥ずかしげもなく言えてしまうところが、彼が老若男女問わず愛される所以だろう。爽快感と疾走感をあわせ持った楽曲「輝きだして走ってく」では、場内のボルテージをさらに上昇させた。
さらに「コロナ収まるまで勝手に死んでんじゃねーぞー!」、「ルールを守ってミラクル起こせる人ー!」、「コロナ禍でもロックンロールはできるんです!そうですあの曲です。お待たせいたしました」と吠えた山口は、荒々しくギターをかき鳴らし、ライブでの定番曲「できっこないを やらなくちゃ」を披露した。しきりに「ありがとう。みんな」、「準備はいいか」などと山口から放たれるMCは、オーディエンスの心に響いて共鳴していただろう。
最後に披露されたのは、このコロナ禍の中でリリースされた配信シングル「花束」。街を行き交う人々に「今、花束をあげたい人は誰ですか?」と問いかけ、実際にその人に花束を渡しに行くという企画が反響を呼んだ楽曲だ。山口は「おめーらが花束だって言ってんだよ」、「ライブ業界が、医療従事者のみなさんが、ここにいるみなさんが、あなたが花束」、「あなたがたに花束を渡したいんです」と、人としての存在意義を肯定してくれるような情愛に満ちたメッセージを投げかけた。最後に「一緒にロックンロールをやってくれてありがとう」と言った山口の言葉の通り、オーディエンスはそれぞれ心の中で歌い、叫び、踊りながら、一緒になってロックンロールを作り上げていただろう。
2021年5月2日(日)
JAPAN JAM 2021 サンボマスター セットリスト:
M1.青春狂騒曲
M2.ミラクルをキミとおこしたいんです
M3.世界はそれを愛と呼ぶんだぜ
M4.孤独とランデブー
M5.輝きだして走ってく
M6.できっこないを やらなくちゃ
M7.花束
情報提供元:WWSチャンネル
記事名:「【ライブレポート】サンボマスターがSKY STAGEを熱狂の渦に!「ルールを守って心で叫ぶんだ」<JAPAN JAM 2021>」