INTRODUCTION
待ってろよ、必ず 迎えに行く─ ヒマラヤ完全登頂に成功したアジアを代表する伝説の登山家オム・ホンギル(1960年生まれ)。 2005年、彼が率いる“ヒューマン遠征隊”は、栄光でも名誉でもなく、エベレストに眠る仲間とその帰りを待つ家族のため、山岳史上最も過酷なエベレスト遠征に挑んだ。 遭難した後輩隊員の遺体を探すために、記録も名誉も補償もない旅を始める。 極寒の地獄の中でつかんだ希望、知られざる77日間の真実のドラマ―。“仲間の遺体の回収”ということだけを目的に、世界最高峰の山の最も危険な地点で続けた決死の捜索。 これは世界トップ級の有名登山家とそのチームが、熱い友情のために命をかけた感動の実話の映画化である。 韓国では圧倒的な反響を巻き起こし、動員800万人のメガヒットを記録。初週の興行成績は同日公開の『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』など並み居る強豪を抑えて初登場1位に輝き、その後も客足は衰えず長期興行を継続。ヒューマン遠征隊の勇気と絆に国民が心から泣いた。 主演は『国際市場で逢いましょう』『ベテラン』など、いま韓国で最も信頼される名優ファン・ジョンミン。今回はオム・ホンギルという実在のカリスマ登山家に扮し、いざという時にこそ頼れる、強く優しい理想のリーダー像を全身で体現して、彼のチームメンバー同様に観客を魅了する。 |
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そして物語のカギとなる人物―オム・ホンギル隊長が最も目をかける強い絆で結ばれた後輩隊員、パク・ムテク役には『レッド・ファミリー』「応答せよ1994」などのチョンウ。隊長との出会いからチームの新人時代を描く前半は、ユーモアあふれる好青年ぶりで観客の心を惹きつける。やがて登山家として成長し、今度は自分が隊長としてエベレストに挑む緊張感をシリアスに盛り上げていく。 |
STORY
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エベレストに眠る仲間のため、名誉 も栄光もない遠征が始まる─ 1992年、ネパール。世界的な登山家として認められつつあったオム・ホンギル隊長(ファン・ジョンミン)。彼が率いるチームは、カンチェジュンガの6,500メートル地点で韓国・テミョン大学の山岳部チームが遭難したと知り、救助に向かう。しかし学生のひとり、パク・ムテク(チョンウ)は、命を落とした仲間の遺体を回収しようと勝手に道を戻ろうとし、凍死寸前の事態に陥る。 「お前は二度と山に登るな。独断で暴走するバカに登山の資格はない!」と厳しくムテクを叱責するホンギル隊長。しかしムテクの親友、パク・ジョンボク(キム・イングォン)によると、衰弱したムテクを徹夜で看病したのはホンギル隊長だった。 1999年、韓国・ソウル。ホンギル隊長は8,000メートル峰14座完登をめざし、その13番目となるカンチェジュンガ登頂に向け準備中。長兄的存在のイ・ドンギュ(チョ・ソンハ)、唯一の女性チョ・ミョンエ(ラ・ミラン)らで構成された彼のチームは戦力を補強するため、ふたりの新人を迎え入れる。それはなんと、かつて遭難したところを彼らに助けられた元・大学生のムテクとジョンボクだった。驚いたホンギル隊長は最初彼らを突っぱねるが、人懐っこく慕ってくるふたりに根負けし、下っ端メンバーとして認めることに。 こうして計8名となったチームは、いよいよカンチェジュンガに挑戦。悪天候に見舞われて苦戦する中、必死に山に食らいつこうとする新人ふたり。特にムテクは不屈の根性を見せ、ホンギルは若い彼への信頼を高めていった。結局、頂上へは隊長とムテクのふたりだけでアタック。2000年5月19日、8,586メートルの登頂に成功する。 いつしかホンギル隊長にとって、ムテクは愛弟子にして右腕のような存在となっていた。彼らはK2も制覇し、隊長はついにアジア初の14座完登を達成。 しかし8,000メートルの衛生峰を含めたヒマラヤ完全登頂を目前にして、ホンギルの足に支障が出ていることが発覚。医者から登山を辞めるように宣告される。彼は家族のことも考えて現役を引退したが、一緒に夢を達成する約束を交わしたムテクは納得がいかなかった。 「兄貴、俺が足になります」 だがホンギルは優しく微笑み、「お前の時代が来たんだ」と14座を共に登った愛用のピッケルをムテクに託した。 |
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そして2004年、悲劇が起こる―。ムテクは初の隊長として、母校の開校50周年の登山チームを率いて世界最高峰のエベレスト登頂に挑む。だが登頂成功後の下山途中に、彼と副隊長のジョンボク、隊員のジェホンの3人が天候悪化で遭難してしまった。 |
CHARACTER & CAST
“この遠征の目的は登頂ではない。 名誉も栄光も、保証もない遠征だ。” 登山家“オム・ホンギル”┃ファン・ジョンミン 1970年9月1日生まれ。 ジャンルを問わず、毎作品ごとに全く違う顔を見せてくれるファン・ジョンミン。『ベテラン』(15)『国際市場で逢いましょう』(14)と2本の動員1000万人を超える作品を誕生させた。本作では強烈なカリスマとリーダーシップを持つ“オム・ホンギル”を見事に演じている。“オム・ホンギル隊長の山に対する態度、チームを引っ張っていくリーダーとしての心構え、同僚たちに接する時の温かい姿まですべてを描きたかった。”と自分よりも仲間のことを真っ先に考える隊長としての姿をしっかりと表現した。 ““俺の辞書に「後退」はありません!”” ホンギルの後輩“パク・ムテク ”┃チョンウ 1981年1月14日生まれ。 次世代の演技派俳優として人気を博すチョンウは、本作で“オム・ホンギル”隊長を兄貴と仰ぐ後輩隊員“パク・ムテク“を演じた。長い間脇役を演じることが多かったが、主演に抜擢された映画『スペア(原題)』(08)で注目を浴び、ドラマ「応答せよ1994」(13)では女性の人気を獲得し一躍スターとなった。チョンウが演じたムテクは山のことしか考えられない純粋な男で“彼は純粋に山を愛していて、自信の夢のためなら、命までかける覚悟ができている人間”と心から登山家となって演じた。 “““あいつは山に登り、山になった。それが運命だ。” ホンギルの兄貴分“イ・ドンギュ”┃チョ・ソンハ 1966年8月8日生まれ。 貫禄の俳優チョ・ソンハは『サスペクト 哀しき容疑者』(13)『火車 HELPLESS』(12)を始め、「華政(ファジョン)」(15)、「王(ワン)家の家族たち」(13-14)など、映画、ドラマと多数の作品で重みのある演技力を発揮してきた。 本作では、時には”オム・ホンギル“隊長に厳しいアドバイスも辞さないが、昼夜を問わず隊員たちをサポートする遠征隊の世話人である“イ・ドンギュ”役を演じ、誰よりも義理固い山男を見せてくれる。 “兄貴、あれこれ考えていたら登れませんよ。” ムテクの大学からの先輩“パク・ジョンボク”┃キム・イングォン 1978年1月20日生まれ。 『マイウェイ 12,000キロの真実』(11)『王になった男』(12)など、どんな役どころも完璧にこなす名バイプレイヤー。 韓国を代表する個性派俳優が本作で“パク・ムテク”のかけがえのない大学の先輩“パク・ジョンボク”役を演じ、映画にアクセントを加える。遠征隊の愛されるキャラクターとして魅力を出す一方でいざとなれば、後輩のため自らの命を顧みない男気溢れる姿など多彩な顔で観客を魅了する。 ““家を離れて病気なんてつらいわよね。” 遠征隊紅一点“チョ・ミョンエ ”┃ラ・ミラン 1975年3月6日生まれ。 『国際市場で逢いましょう』(14)『ソウォン/願い』(13)『ダンシング・クィーン』(12)「応答せよ1988」(15)など映画、ドラマ、バラエティーを通して、多様な魅力を見せている女優ラ・ミランが本作では、遠征隊の紅一点“チョ・ミョンエ”役を演じた。彼女は誰よりもパワフルな女性山岳家に扮し、強靭な精神力はもちろんのこと、同僚への愛情や義理を重んじる人情溢れる母親のような存在感を見せてくれる。 “命がなければ、山など何の意味もない。” 温かい人情で隊を支える“キム・ムヨン”┃キム・ウォネ 1969年4月6日生まれ。 『パイレーツ』『タチャ~神の手~』(14)などの作品で独特の演技を披露し観客に深い印象を与えた俳優、キム・ウォネが 、本作で“オム・ホンギル”と“パク・ムテク”との縁を繋いだ重要な役どころである“キム・ムヨン”を演じる。 どんなに厳しい状況でも温かい人間味溢れるキャラクターで遠征隊になくてはならない存在だ。 “怖かったんです。あの天候で誰が行くんですか?” ムテクを見捨てた“チャン・チョルグ”┃イ・ヘヨン 1970年9月7日生まれ。 『バトル・オーシャン/海上決戦』(14)『探偵なふたり』『誠実な国のアリス(原題)』(15)などに出演し堅実な演技で評価され続ける俳優イ・ヘヨンが、本作で現実派の遠征隊員“チャン・チョルグ”に扮した。彼は山に対する情熱と登山家として成功したい野心を持っている現実的なキャラクターで、緊張感漂う迫真に迫る演技を見せてくれる。 |
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映画『ヒマラヤ~地上8,000メートルの絆~』 |