INTRODUCTION
米アカデミー賞外国語映画賞タイ代表、 『すれ違いのダイアリーズ』は、タイ・アカデミー賞最多ノミネートや米アカデミー賞外国語映画賞タイ代表となり、高い作品評価だけでなく、首都バンコクのみで約100万人を動員したヒット作。日本では、2014年東京国際映画祭( CROSSCUT ASIA部門) や2015年したまちコメディ映画祭in台東でも特別招待上映され、映画ファンから多くの絶賛と日本公開切望の声が沸き起こりました。 本作を製作したのは、少数精鋭で制作本数を絞り込み、派手な興行価値より企画にたっぷり時間をかけ、共同体制で脚本を練り上げる手法で、質が高く、かつ観客の心に響く良作・ヒット作を次々生んできたタイGTH社。ハリウッドや中国映画界からも注目を浴び、タイ映画を牽引してきましたが、残念ながら、昨年末に突然の解散を発表。タイ映画ファンに大きな衝撃を与えました。GTH社の最後を飾る日本公開作となる本作でその素晴らしさをあらためて感じてください。 タイに実在する水上学校の先生の実話と、忘れ物の日記を読んで 恋人に叱られて、仕方なく仕事探しを始めたダメ青年ソーン。ようやく見つけた仕事は、電気なし・水道なし・携帯電話もつながらない僻地の水上学校の先生だった……。スポーツしか自信がないソーンは毎日失敗ばかり。が、ある日、前任の女性教師の日記を見つけ、そこに書かれた悩みに共感したり、ある時は教え方を学んだり。そのうちに会ったこともない彼女に恋してしまう……。 舞台は湖に浮かぶ水上学校。現代の日本から見ると、水上学校も、会ったことがない人との恋も、まるで夢物語のように思えるが、この物語は2つの実話から生まれたもの。ひとつは、今もタイにある水上学校で7年以上も教師を続けている男性の物語。そしてもうひとつは、忘れ物の日記をきっかけに会ったことのない女性に恋をした本作のプロデューサーの友人の物語。2つの実話がもとになっています。 |
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タイ映画史に残る『フェーンチャン ぼくの恋人』のニティワット監督が、 監督はタイ映画史のエポックメイキングな名作『 フェーンチャン ぼくの恋人』(03)で知られるニティワット・タラトーン。主演は、新米教師のダメ青年ソーンに、タイで最高の人気を誇り、“ビー”の愛称で知られるポップシンガーのスクリット・ウィセートケーオ。舞台やテレビではすでに俳優としても活躍してきましたが、本作が映画デビュー。前任教師で、熱意は人一倍でも意地っ張りで世間からはみ出しがちな女性エーンには、演技力も美しさも抜群の女優、“プローイ”ことチャーマーン・ブンヤサック。水上学校のロケ地であるケーンクラチャン国立公園の雄大な自然や、願い事を書いて空に放つコムローイの祭のシーンなど、一度は訪れたくなるタイの魅力もたくさん詰まっています。 2つの時間が交錯する巧みな作劇。笑って泣いてすれ違いにハラハラ 主人公2人の2つの時間が巧みに織り上げられ、過去と現在の交錯から「2人の関係は?」「エーンはどこへ行ったの?」「2人は果たして会えるの?」と観客を惹き付けていく本作。練り上げられた脚本による、この鮮やかな作劇は、ニティワット監督を中心とした4名の脚本チームが実在の教師を取材しながら、時間をかけて完成させたもの。電気なし・水道なし、携帯電話もつながらない水上学校での、“日記”というアナログなツールを媒介にした恋物語は、現代人が忘れてしまった大切なものを思い出させ、2人の落ちこぼれ先生と子供たちの楽しくも切ないエピソードの数々は、恋だけでない、教師と子供の出会いのかけがえのなさも感じさせます。スマホやネットが全盛の現代。人も世界も“すぐつながる”時代だからこそ、なかなか会えなくて“ 想いを募らせる”ことが心から愛しくなる本作で、最高に気持ちよく、最高に幸せな心の洗たくを。 |
STORY
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ソーンはいい奴だけどかなり情けないお気楽男子。恋人に定職を持つように叱られて、仕方なく仕事探しを始めたものの、ようやく見つけた仕事は、電気なし・水道なし・携帯電話もつながらない僻地の水上学校の先生だった……。 |
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CAST & STAFF
監督:ニティワット・タラトーン |
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映画『すれ違いのダイアリーズ』 |