2009年9月18日(金)~24(木)に日本橋劇場で行われる舞台、歌舞伎ルネッサンス「与話情浮名横櫛」に出演される萩原流行さんにお話を伺いました。「与話情浮名横櫛」の舞台稽古の風景もいち早くお見せいたします!
Q. 今回の舞台はどのようなものなのでしょうか?
A. 今回の舞台は歌舞伎ルネッサンスといって題材は歌舞伎の演目を使っていますが、役者は歌舞伎役者ではないという点が普通と違うと思います。
伝統芸能の形、所作など歌舞伎はすべて決まっていて、必要な部分は使用しますが、そうではない部分は、歌舞伎役者ではない役者…僕はアングラ出身ですけど、その他のジャンルの役者も参加していますので、その参加した役者の感性でそれを変える、というかわかりやすい形にして演じています。
例えば今回の話は、歌舞伎で演じられる時は二人が見染め会うシーンの後はすぐに切られ与三郎になってしまっているんですけど、それだと話を知っている人はわかるけれど歌舞伎の舞台ではその内容が後からわかるようになっているんですね。
それだと見ただけではわからないじゃないですか。
そもそも原文は10話くらいあるとんでもない破天荒なストーリーなんですけど、それでは舞台で出来ないということで昔の歌舞伎役者がこことここって選んで話をちょん切って舞台用に作り上げたものなのです。
萩原流行(はぎわらながれ)
1953年4月8日 東京都生まれ
舞台、バラエティー番組などに幅広く活躍中
萩原さんのブログはこちらから
で、今回の台本を貰った時も同じだったので、
『ちょっと待ってくれ。僕はわかるけれど、わからない人にもわかってもらうために僕を選んでくれたんですよね。だったらちゃんと見染めのシーン・密通して切られるシーン・3年後に出会って二人は結ばれるという起承転結をはっきりさせたものではないとお客さんはわからないのでは?
歌舞伎ルネッサンスというのは歌舞伎を好きな人に観てもらうものではなく、お芝居を観たことがない、歌舞伎なんてなおさら観たことがない人、「よわなさけうきなのよこぐし」なんて読めない若い人たちにわかる芝居にしよう。
「歌舞伎ってこんなに面白いんだよ」「昔は一般の人が気軽に楽しめたものなんだよ」と伝えられるものにしたい。
知識のない人ではないとわからない・江戸っ子ではないとわからない、ではなく知識のない人でもわかる歌舞伎を作ろう』
ということで始めたものが歌舞伎ルネッサンスなのですよ。
なので、『萩原流行が歌舞伎やるらしいよ。流行さんがやるんだからそんなに難しくないだろう。観に行ってみようか」と言ってもらえて、観に来てもらって「こういう芝居も面白いね。」「日本の芝居って面白いんだね。」って思っていただけるようなものにしています。
歌舞伎は勉強しないとわからないからちょっと辛いという方にこの歌舞伎ルネッサンスをお勧めしたいと思います。年に何回かやっていますし、歌舞伎役者ではない役者がやっても歌舞伎の所作や型というものはしっかり残してありますので、気軽に歌舞伎を観る気分になれるんだったらこっちの芝居を見に行こうという若い人たちが来てくれたらいいなと思います。
Q. 今回歌舞伎に初めて挑戦することになると思うのですが、何か特別に必要なものというものはございますか?
A. 僕はアングラ育ちなので、歌舞伎は見たことはありますけどやったことはないんですね。
ですけど歌舞伎の所作や型っていうのは、自分がやってみたら日本人だからなんでしょうね。案外できてしまうんですよ。すべての役者ができるわけではないでしょうけど、小さい頃からテレビや映画でいろいろな時代劇や西部劇、サスペンス、洋画、邦画ほとんど見ているので、ほとんど所作とかを覚えてしまっているんですね。
まぁ、クラシックバレエをやっていたということもあるんですけど、できてしまうわけですよ。
日本舞踊はやったことがないですけど、日本舞踊みたいなことはできるわけですよ。感性の問題もあると思うのですが、どうしたらきれいに見えるか、ここはこう決めたら気持ちが良いだろうっていうのはクラシックバレエと同じなんですよね。
なので、僕のなかで特に必要なものはないと思っています。
Q. 与三郎とはどんな人物なのでしょうか?
A. 簡単に言ってしまえば、良いとこのぼっちゃんがたまたま憂き目にあってしまって色々なことがあったけれど最後にはお富と暮らし始めるんだね。
というところで終わる芝居で、2枚目が演じる役なんですよ。「すごいいい男!」というのがセリフの中にも出てくるくらいチョー二枚目の役なんです。
Q. お富との関係がキーポイントの話ですが、本作とはどのような違いがありますか?
A. 見染めのシーンは現代風にはっとひとめぼれしたようにアレンジしてあります。
Q. ダブルキャストのお富役に関してはいかがですか?
A. 女形の胡蝶さんは 踊りもやっているし歌舞伎というものをよく知ってい る方なので、女形の美しさのお富。
桜田さんは、所作などはまだまだで今は一生懸命稽古をしているところで、これまた胡蝶さんとは違うお富の美しさが観られると思います。
Q. 今回の役に対してのこだわりは
A. 団十郎さんのDVDも観たし・仁左衛門さんがやっているものも観て、形はそれから頂いて、あとは自分の芝居の気持ち・相手役とのキャッチボールや、舞台の流れは自分の感情の流れを普段の舞台同様にやっています。
気持ちがあるからそのポーズがある、というように所作は決まっているものがありますので自分のセリフを言いながらどうやってそこに持っていくかということを常に考えながらやっています。
Q. 舞台に向けて気を使っていることはありますか?
A. ミュージカルのときは2ヶ月ほど前からたばこやお酒は控えますが、スタンダードな舞台のときは特に普段と変わりませんね。
Q. 長いセリフはどのように覚えていくのですか?
A.皆さんよく聞かれるんですが、稽古を1ヶ月くらいやるわけですよ。その間 何度も繰り返すので、これをやっていれば誰でも覚えられるんですよ。最初の うちは台本を持ちながら読んで、回数を重ねるうちに気持ちが付いてきて知ら ないうちに体が覚えていて場面になったらセリフが出るんですよ。
なので、僕は稽古止めてしまうのが嫌なので、台本を手に持ってやるので覚えるころになると台本がボロボロになっています。笑
Q. 体力づくりのトレーニングなどはされていますか?
A. 50前まではずっとボクシングをやっていましたけど、今は特にしていませんね。ですが36年も役者やっていますので、基礎体力はありますからどんなに動き の多い舞台でも心配はないです。
Q. 萩原さんにとってテレビと舞台との違いは?
A. 僕にとってやはり舞台がメインなので、テレビに出演して、みなさんに知ってもらう。
「えっあのテレビでやっている俳優さんが舞台をやるんだ。だったら一度観に行ってみようか」と思ってくれる人を増やしたい、そして観てくれた人が「芝居ってこんなに面白いんだ」と思ってもらえる。「萩原さんの舞台面白かったから他の芝居も観てみようか」という、みなさんの裾野を広げたいという思いがあります。
新橋演舞場でもやったことありますが、そちらは年齢の高いお客様が多いですけど、今回の舞台はA席3,000円なので気軽に若い方にも見に来ていただけるのではないかと思います。
Q. 最後にメッセージをお願いします。
A. こんな僕萩原流行が歌舞伎もどきをやりますので、ぜひ若い皆様も友達や家族と見に来てください。
永遠のテーマ・誰も解明することのできない愛の一つの形をわかりやすく伝えられたらと思います。
インタビュー中も様々な表情を見せてくれた萩原流行(はぎわらながれ)さん。長い時間お付き合いいただきありがとうございました。
一つ一つ表現豊かな表情と動作でお答えいただきましたので、インタビュー中も舞台を見ているようでした。本番の舞台がどのように仕上がるのか楽しみです。
引き続き 歌舞伎ルネッサンス「与話情浮名横櫛」舞台稽古風景をお楽しみください。舞台チケットプレゼント応募コーナーもあります。
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