Q:本作の重要な舞台のひとつであるCERN(欧州原子核研究機構:世界最大の素粒子物理学の研究所)を、実際に訪問してみていかがでしたか?
A: 映画作りは人生経験になることもあって、驚くような形で想像力を刺激してくれるんだ。『天使と悪魔』は間違いなくそういう作品だ。CERNに来て、NASAに行ったときのことを思い出したよ。
ここで行われているのは、非常に冒険心に富んだ探求だ。宇宙飛行士たちが外へ冒険に向かうのも実験だが、ここでの冒険は内に向かってゆく。人類は、日々多くのことを学んでいるんだ。そのすべてがここで起きているんだよ。
Q: 作品の中での、科学と宗教の対立についてお聞かせ下さい。
A: CERNでは光速度より少し遅い程度の速度で陽子を衝突させて、さまざまなことを探求している。
暗黒物質に多次元、そして「神の粒子」とも呼ばれるヒッグス粒子。これは、宇宙の起源についての回答になる。もちろん、世界中の宗教家たちの間には、聖書に書かれている以上のことを知りたいという人間の欲望に対する大きな怒りがあり、それがいつの世にも弾圧を生んできた。そういう科学と宗教の間の緊張感が『天使と悪魔』の中心となっているんだ。
Q:本作のキーとなる「反物質」ですが、本作ではどのように使われているのでしょうか?
A: CERNでは、陽子が光速度より少し遅い速度で衝突することにより、反物質が作られている。反物質は、十分な量が作られれば、エネルギー源などさまざまなことに使える。
だが、それと同時に破壊的な威力を持つ爆弾装置にもなる。ダン・ブラウンが考え出したのは、元々教会の弾圧を受けた科学者、作家、詩人たちが結成した「イルミナティ」という古い秘密組織が、最も破壊的な力を持つ最先端の科学技術を使って教会を破滅させようとする、という前提になっている。
だから、反物質の破壊的なパワーだけでなく、驚異的なレベルの最先端科学が、知識を弾圧しようとする教会を破滅させるというアイデアなんだよ。
Q: 本作は待望の映画化ですよね。作品の始まりについて教えていただけますか?
A: ある朝、ロバート・ラングドンが泳いでいるところへ、一人の男がやってくる。ラングドンにはその男がヴァチカンの人間だということが一目瞭然なんだ。
その男が取り出した紙に書かれたシンボルを見た途端、ラングドンはプールから飛び出してローマへ飛ぶ。キャラクターにとっても映画にとってもかなりカッコいい始まり方になっているよ。必要なのは、瞬時の認識だけ。
そこからすぐにストーリーがスタートするんだ。
Q: 本作でも秘密結社“イルミナティ”の陰謀説がストーリーの軸になっていますが、陰謀説はいつの時代も人気ですよね。
A: 陰謀説は金のなる木だと思うよ。ある出来事が本当はどのようにして起きたのか、という答えを見つけたと思うことが皆大好きだ。
しかもその答えは必ずと言っていいほど、邪悪で悪魔的なものだ。僕自身は、手がかりを追えるだけの頭脳があれば陰謀説を覆すことができる、というアイデアは気に入っているよ。手がかりをきちんと並べかえるだけの頭があれば、最高のゲーム、大掛かりなクロスワードパズル、謎解きだと思うんだ。
自分が覆そうとしている陰謀説の重要性を高めておいて、最後に「みんな、引っ掛かったな。お前らの企みを見抜けるほど賢かったのは俺だけだ!」と言う。それが出来たら誰だって気分いいだろう。
Q: 本作は科学と宗教が混合してストーリーが展開していきますよね?
A: この映画は、科学と信仰の対立に焦点をあてている。CERNには、自分たちが科学を決定するんだという信念があるし、一方、信仰の方には、自分たちの信仰はいかなる分野の科学よりも優先する、という信念がある。だから、複数の同心円が互いの中に包まれているんだ。
Q: 今回演じたヴィットリアのキャラクターについてお聞かせください。
A: ヴィットリアはとても興味深いキャラクターだと思いました。とても頭がいいのに、とても生き生きとしている快活な女性だからです。 そして彼女は、非常にドラマチックな状況におかれています。身近な人が殺され、彼女が責任者である非常に重要な発明が盗まれた。それがとても興味深いと思いました。
Q: ロン・ハワード監督との仕事について
A: 彼は役者たちの様子に敏感なんです。 今どんなことが起きているか、きちんと気づいて意識している。それがロンです。そして彼は、非常に有能なリーダーです。すべてを掌握しているのに、そうとは感じさせない。親切で穏やかだけれど、しっかりしている。
そのおかげですべてがスムーズに運び、皆が協調し、リラックスしながら仕事ができるんです。現場の雰囲気はとてもよかったです。
Qトム・ハンクスとの共演について
A:何て言えばいいのでしょう…。何を言っても彼のことは言い尽くせません。賢いし愉快だし、親切で誠実な人なので一緒に仕事をしていてとても楽しい。彼は、メーキャップトレーラーから出てくると、切り替わっているんです。
皆が眠そうにあくびをしているようなときでも、彼が雰囲気を一転させる。エネルギーとカリスマ性があるんです。そして素晴らしい才能も。スクリーン上でも彼が大きなハートの持ち主だということがわかるでしょう。
Qユアン・マクレガーとの共演についてはどうですか?
A:ユアンは素晴らしい歌手で俳優です。歌がすごくうまくて音楽のことなら何でも知っているんです。彼が知らない曲はないくらい。彼が演じている役との対比が面白いなと思っていました。
ステルンはとても親切で素晴らしい役者。本物の役者です。スター面をしないし、自我もない。私にもとても親切にしてくれました。ヴィットリアと同じように、男の世界に一人入りこんだ私に、皆とても親切にしてくれました。
Q:この映画には多くの要素がありますよね?
A:確かに時間との競争という要素がありますが、この作品には他にもいろいろな要素があります。 スリルを楽しみたいのであれば、スリルもありますし、その他にも科学と宗教との興味深い関係、光と影、善と悪とは紙一重であるという考え…。 このストーリーにはいろいろなアイデアが包含されているのです。
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