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世界各地から招かれる国際的セラピスト 奥田健次独占インタビュー【前編】
世界各地から招かれる国際的セラピスト 奥田健次独占インタビュー【前編】
奥田健次(行動分析学者)Xアマゾン
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メリットの法則の目次

パートタイム教授、奥田健次です(^^)

西軽井沢に在住してます。

全国各地、そして海外まで出張教育相談をやっています(>_<)

前回の記事(メリットの法則―行動分析学・実践編(集英社新書))でお知らせした集英社からの新刊。

メリットの法則―行動分析学・実践編

すでに、amazonや楽天などで予約販売が始まっています。

amazonのほうにアップされている目次をペーストしましょう。amazonのほうの目次データは、若干、古いデータのようですが。集英社新書のホームページでも、来月の新刊の案内が出ました。

<目次>
まえがき
第1章 その行動をするのはなぜ?
1.実用的な心理学
2.奇声をあげるアキラくん
奇声をあげたら、お母さんと離れ離れに/通常学級に入学したアキラくん/陥りがちな「循環論」の罠/原因を「行動随伴性」で考える
3.身近な例で考える行動分析学
すぐに弱音を吐くタカシさん/「甘えているから」では、問題は解決しない

第2章 行動に影響を与えるメカニズム(基本形)
1.原因と結果を「真逆」に考える
「症状」と「行動」は異なる
2.行動とは何か?
「試験勉強」「破壊行為」は具体的でない/行動の前に原因がある「レスポンデント行動」
3.行動を強める「強化」の原理(基本形)
「好子」出現の強化/「嫌子」消失の強化
4.行動を弱める弱化の原理(基本形)
嫌子出現の弱化/好子消失の弱化
5.四つの行動原理で、あらゆる行動を説明する

第3章 行動がエスカレートしたり、叱られても直らないのはなぜ?
1.行動の直後に何が起こったのか注目せよ
2.なぜダイエットが難しいのか
3.行動が消えてしまうメカニズム(消去の原理)
恋に敗れて、行動が消去される
4.とても大切な消去の原理
5.社会生活に重大な変化を及ぼす「強化スケジュール」
6.強すぎる消去抵抗、消去バースト
消去の連続に耐える
7.叱られても止められないのはなぜ?(回復の原理)
失敗はこうして繰り返す
8.「アメとムチ」という発想を捨てよう
「ムチ」の副作用

第4章 行動に影響を与えるメカニズム(応用形)
1.日常の行動はもっと複雑
人間の行動をより深く理解するために
2.行動を強める強化の原理(応用形)
嫌子出現「阻止」の強化/嫌な思いをしないために/好子消失「阻止」の強化/持ち物が増えると悩みが増える
3.行動を弱める弱化の原理(応用形)
嫌子消失「阻止」の弱化/好子出現「阻止」の弱化/「じっとしている」は死人にもできる
4.阻止の随伴性に伴うリスク
5.強迫性障害を形成するメカニズム
不安を引き起こす刺激を与え続ける/刺激を自動的にシャットアウトする
6.阻止の強化による強迫性障害
7.エクスポージャーを行動分析学でとらえ直す
不安を減らそうとしてはいけない

第5章 行動は見た目よりも機能が大事
1.行動の機能は四つしかない
物や活動が得られる/注目が得られる/逃避・回避できる/感覚が得られる
2.同じ行動のように見えるが同じ行動ではない、という落とし穴
機能の重複
3.家庭での問題から(不登校の連鎖、そして回復へ)
3兄弟の不登校/不登校を支える行動随伴性/学校に行かない兄は「かわいそう」/“心の中身”は不毛な議論
4.ウソを簡単に見抜く方法
(1)学校を休むと家で遊べる(物や活動)
(2)母親と一緒にいられる(注目)
(3)学校に嫌なことがある(逃避・回避)
(4)機能が複合している場合、シフトしていく場合
5.てんびんの法則
家庭で過ごす理由/おのずと学校に行く確率を高める方法
6.奇声をあげる男の子
7.嘔吐を繰り返す女の子
8.リストカットがやめられない女子学生

第6章 日常にありふれた行動も
1.トークンエコノミー法
トークンエコノミー法とは何か/お店がポイントカードを作る理由/視覚的な達成感/トークンエコノミー法は「さじ加減」が決め手/
手応えのある仕事/トークンエコノミー法のバリエーション/不登校と「そもそも」論/「ワクワク感」を大事にしよう/ポイントを減点するレスポンスコスト
2.FTスケジュール
ニューヨークでのこと/「わんこそば」方式/強度行動障害者の施設において/その日のうちに現れる明確な効果/迷信行動/
迷信行動とエクスポージャー
3.“任意の努力”を目指して
「したからやる」行動随伴性を

あとがき
参考文献


新書らしく章立てはスッキリしています。

他にも書きたいことがあったのですが、これ以上のことを書くと値段も変わってしまうとのこと。それに、新書らしくなくなっちゃうので、こんなところです。

当初、杉山尚子先生の同新書ベストセラー『行動分析学―ヒトの行動の思いがけない理由』のスピンオフ作品のような位置づけにしようと考えていました。ハリソン・フォード主演の『逃亡者』のスピンオフ作品で、トミー・リー・ジョーンズを主演にした『追跡者』みたいな感じで(笑)。余談ですが、おれの『逃亡者』好きは、わざわざシカゴでロケ現場探し再現あそびをしたほどの偏り方です(^^ゞ トミー・リー・ジョーンズの模倣もあります。トミー・リー・ジョーンズでピンと来ない人は、缶コーヒーBOSSのCMの宇宙人といえば分かりますね。

ともかく。

もちろん、集英社さんからは「いえいえ、スピンオフだなんて。奥田先生の本が先になっても大丈夫なように書いて下さい!」と至極当然のオーダーがありましたので、前半部分は行動分析学の教科書らしいオーソドックスな内容にしています。

まあ、ちょっと遊び心が入っていますし、事例も生々しく激しいものも用意しています。

第4章が、新しい部分です。「阻止の随伴性」のところ。強迫性障害の行動病理と治療技法(エクスポージャー)を明らかにしています。杉山・島宗・佐藤・マロット・マロット(1998)の『行動分析学入門』(産業図書)。これが日本語の教科書としては初めて「阻止の随伴性」が解説されています。その後、この枠組みはほんの一部の研究者のうちでしか語られませんでした。

しかも、この教科書では阻止の随伴性が人間の生活にどのように役立っているかという解説はあるのですが、それを光とすれば陰の部分。つまり、人間の生活を苦しめる役割も果たしているという解説はありません。そこの部分を、私が数年前の研究会や学会で初めて解説したのですが、阻止の随伴性自体の知名度の低さもあって、若手研究者のわずかにしか理解してもらえませんでした。

まだまだ阻止の随伴性について、ああだこうだと議論できるメンバーは少ないのですが、私の今度の新書をお読みになられて(杉山先生の新書が必読なのは言うまでもありません)、杉山ら(1998)を何度も読み返してみて下さい。

私の提唱した枠組みで強迫性障害の治療を行えば、これまで医師が実施しても作文中心で質問紙利用の学会発表ばかりだったのが、治療がうまくいくことはもちろん、研究発表としても量的分析や因果分析が可能となります。そしてそれは、患者さんの日常生活での困り事の解決に直結する発想法でもあります。一石三鳥くらいです。

他にも、ついつい「おだやかにする」「静かにする」というような、ついつい行動として定義するには相応しくないものを行動と見なしてしまう、プロでもしばしばミスする問題について、阻止の随伴性の枠組みをうまく利用すれば、そのミスを減らすことも可能だと思います。一石四鳥か。

しまったヽ( ̄口 ̄)!!

このブログは小学生の高学年でも読める内容にしていたのに、今回はちょっと専門的なことを書きすぎてしまいました。ごめんなさいねー(* ̄∇ ̄)ノ

小学高学年の人は、読書好きならば『子育てプリンシプル』『叱りゼロで「自分からやる子」に育てる本』なら読めると思うよ。今までで、出版社に届いた読者カードの最年少が小学6年生でした。大人になってから、また読んでみたら新しい発見が必ずあります。成長の証です。

おれにとって、杉山・島宗・佐藤・マロット・マロット(1998)の『行動分析学入門』(産業図書)は、まさにそうです。今なお、「この行動ってどういう原理なんやろうか?」と疑問に感じたとき、答えを探して見つけ出すことができるんです。

新しいテクノロジーは新しい名称を求めますが(最近ではマインドフルネスとかACTとか流行ってます)、自然法則に流行り廃りはありません。そのことを、どれくらい若手の行動分析家は理解しているんでしょう。自然法則(基礎)がしっかり身についていないのに、テクノロジーに走りすぎてはいけません。

うちの研究室(もう大学の中ではありませんが継続中)では、業界にどんな新しいテクノロジーが入って来ても、その専門用語の丸暗記理解の価値は低くして、これまでの原理で説明できるようになることを最低限の課題にしています。

あかんわ。

また専門的なことを(-_-;)

この来月に出る新書「メリットの法則」では、不登校の業界で「3きょうだい揃って不登校」のことを隠語で「3打数3安打」と言ったりするのですが、おれの出会った「3打数3安打」を一網打尽に再登校させた事例も紹介しています。

どうぞお楽しみに(^^)

予約注文は、旧ブログの記事にリンクが貼ってあります。

奥田健次

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コメント (2件)

  1. 「じっとしている」は死人でもできる、がグサッときました…


    強迫のない暮らし、実現したらラクでしょうね。

  2. 学ばなければ。早速予約しましょーっと。


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奥田健次(行動分析学者)プロフィール

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奥田健次(おくだけんじ)
身長・体重 174cm・63㎏
生年月日 1972年1月20日
血液型 B型
出身地 兵庫県

プロフィール詳細

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